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カンボジア発、世界に通じるサービスを!ラストマイルワークス独自の戦略に迫る|カンボジア進出企業インタビュー

「辺境からテクノロジーで世界を変えていく、今までにない新しい仕組みを創りたい。」ラストマイルワークス株式会社はCGやxR技術、またIT技術を利用しデジタルツインの構築や企業のDX支援を推し進める企業です。東京本社ですが事業はカンボジアからスタートし、現在ではベトナムにも開発の拠点を抱えていらっしゃいます。

今回は代表の小林様に会社やCG、xR、IT技術の将来性、カンボジアの開発拠点や海外事業などについて伺ってきました。(取材日:2021年3月15日)

〜CGやxR、IT技術で業界を牽引するラストマイルワークス〜

まずラストマイルワークスがどのような会社か教えていただけますでしょうか。

ラストマイルワークス株式会社

弊社はCGやxR技術を用いて、営業支援・販売促進ツールの制作や企業のDX支援を行わせていただいております。主に不動産業者様や設計事務所様のような住宅関連業界の企業を中心にお取引をさせていただいております。カンボジアが約60名、日本が約20名、ベトナムが約5名という組織構成になっています。

各国の機能としてはカンボジアはCGやVRの制作、つまり空間を作ることに特化して開発を行っており、日本はプラットフォームの開発や営業の拠点として、ベトナムはシステム開発の役割を担っています。

「多様な世界を活かす、新しい仕組みをつくる。」というミッションですが、どのような想いが込められていますか。

社名のラストマイルワークスの「ラストマイル」は辺境という意味で、辺境から新しい雇用や価値、世界を変えられるようなサービスを生み出したいという想いが込められております。

もともと私は2012年に新卒でカンボジア就職をし、その後この会社を興しています。カンボジアという国に長いこと関わっている中で、世界には途上国に生まれたからという理由で人生の選択の幅が決まってしまうということを、日本からやって来た私だからこそ強く感じました。

先進国と途上国のギャップは"格差"ではなく"多様性"だと捉え、世界を変えられるようなサービスを途上国や先進国といった環境に関わらず、テクノロジーを使うことによって生み出していきたいと考えております。

その背景の中で提供しているのが「comony」や「terior」というサービスですね。

terior-ラストマイルワークス

ありがとうございます。まず「comony」は一言で言えば仮想空間を共有するためのプラットフォームです。これまでは仮想空間はデータが重かったり、見るための機材がないとアクセスしにくいものだったのですが、comonyは通常のPCからでも、URL1つで仮想空間に訪れることができますし、クリエイター側も制作物を簡単にあげることが出来るという特徴があります。最近では東京都他主催の国内最大級のオンライン総合展示会「ヴァーチャル産業交流展2020」における出展者交流会にも採用していただきました。

そして「terior」は住宅関連業界に特化したVR制作サービスです。竣工前の物件をVRで見える化することで、完成形のイメージをより鮮明に掴むことができます。利用される動産業者様は集客の強化を行う出来たり、成約率を高めることが出来ると好評をいただいております。

どちらのサービスも主に不動産業者様とか、設計事務所様などの住宅関連業界の企業をメインに提供を行っております。またこれらのCG、VR関連のサービスだけでなく、ITやwebマーケティングなども用いることによって多面的なDX支援もさせていただいております。

ではラストマイルワークスが存在感を強めている理由はなんでしょうか。

理由としては主に2つあると思っています。1つ目としてはCGやxR、またITシステムを自社で開発し、提供することのできる専門特化した強いチームがカンボジアとベトナムにあるということです。

そして2つ目としては弊社が単なるCGの制作会社ではなく業界に精通した集団ということです。クライアントは主に日本の企業になるのですが、弊社の営業の多くが不動産業界出身ということもあり、業界のことを熟知している上にCGやxR、ITにも精通しておりますのでクライアントの深いのニーズを捉えた提案を行うことが出来るということも、他社と差別化ができているポイントかなと考えています。

なのでクライアントの方から「提案がほしい」と言われることも多いです。根幹としては単にツールを提供するに留まるのではなく、お客様が抱えている真の課題に対してソリューションを提供するということを常に意識しています。そのため、納品させていただいてからもしっかりとサポートさせていただくことで、クライアントとのリレーションを築いています。

市場の将来性やCG、xR技術の今後についても教えてください。

まず日本の住宅関連業界のCGやxR、IT導入においてはかなり遅れている一方で、市場は相当大きいと考えております。

弊社はCGやxR技術やIT、またマーケティングと様々な方向から支援を行うことが出来るので、これまで手応えも感じておりますし、貢献できる部分も大きいと思っております。また今後の技術や活用のされ方についてに関して言うと、xRに関してはまだまだ社会実装されている事例は少ないので本当にこれからだと考えています。もともとはデータが重かったので非常に扱いものでしたし、制作のコストも高いので気軽に活用ができなかったのだったのですが、最近ではデータも軽くなり、また制作にかかるコストが安くなっているので一般の人も扱いやすくなっています。社会や生活、ビジネスシーンでもどんどんと活用が出来るようになってくるでしょう。

特に弊社はVR元年と言われる年からからこの領域にで着実に経験、実績そして信頼を積み上げておりますので、優位性は今後どんどんと大きくなっていくと考えています。

〜カンボジアテック企業のゲートウェイに。独自の海外戦略とは〜

ラウトマイルワークス-カンボジア開発拠点

カンボジアで創業された経緯や事業を行う難しさについて教えてください。

私は先ほどもお伝えしているように新卒でカンボジアの日系ITアウトソーシングの会社に就職しました。その後はもともと「東南アジアで起業したい」という思いがあったので独立をしました。事業としてはカンボジアだからこそのリソースを使って、世界に通用できそうなサービスを作ろうと考え、その結果として市場としても大きい住宅関連業界においてCG、VRの制作を始めることにしました。

人件費は安い、外資規制も緩い、エンジニアも多いというメリットがあるので、テクノロジー系の会社の話で言うと参入は多く行われていると思います。しかしすぐに撤退したり、もしくは大きな規模にならずにほとんどローカルの企業と同様になってしまうケースも非常に多いです。というのも教育費が高くついてしまうという理由があると思っています。教育費と言うのは金銭的なコストと時間的なコストの両方ですね。

やはり経済的な成長は続けているというものの、従業員の親の世代は農業で自給自足をしていたような方達なので「働く」ということに対する意識を変える必要があるんです。本人への教育についてもそうなんですが、その親にも説明する必要があったありと一筋縄では行かないことが多いですね。

カンボジアで開発を行うことの魅力や、メリットはどのような所にあるでしょうか。

もちろん難しさも大いにありますが、腰を据えて長期的なスパンで事業を行うという意思のある会社にとってはメリットしかないと考えております。まず先ほど挙げた人件費が安い、外資規制も緩い、エンジニアも多いと言う恩恵も受けることができます。

また一度会社の組織や文化ができてしまえば正の循環でうまく回り出しますし、人材面においても競合他社も少ないですし、若い方も多いので優秀な人がいれば、それに続いて優秀な方も入って来やすくなります。

もちろんカンボジアの経済も併せて成長をしておりますので大きな波に乗って成長できるということもメリットであり、カンボジアの魅力でもありますね。あとはまだまだ発展を遂げている最中ですので、1年スパンで街の外観がどんどんと変わっていく過程を見ることが出来るのもカンボジアで事業を行なっているからこそ味わえる楽しさだと思っています。

カンボジアで開発を行う上で大事にしていることはなんでしょうか。

ラストマイルワークス-カンボジアメンバー

大事にしていることは主に2つありまして「現地主義」と「機会の提供」です。「現地主義」と言うのは仕事を押し付けずに、現地の従業員を尊重して、時には意思決定を現地の従業員に任せるということです。しっかりとお互いに理解しあって、私たちとしては働く、もしくは成長する機会を提供し、もしその機会を掴みたい、一緒に働きたいと主体的に仕事をしてくれる方がいれば仲間に加えると言うことが持続的な組織運営に必要なことだと思っています。カンボジアはカンボジア人の手によって変えていかなければならない。なので、カンボジア人が主体的に働かないと意味がないと思っています。そのため、カンボジア人が中心となってとして現場を取り仕切っております。

また2つ目が「機会の提供」です。先に少し述べたようにカンボジアは政治的理由、経済的理由など様々な理由で、日本と比べて圧倒的に機会がありません。逆に日本人は生まれた時から人生のシード権を持っているようなものです。機会の格差が大きい時点でアンフェアではありますが、機会の提供に関して国や社会がダメでも、会社の中ではフェアにしたいという想いがあります。頑張った人が報われていく、報われた人の背中を見て、また新しい従業員が希望を持ち、一生懸命頑張るという、エコシステムを社内につくることを心掛けています。

ラストマイルワークスの海外事業戦略や会社の展望について教えてください。

あくまでも「辺境からテクノロジーで世界を変えていく、今までにない新しい仕組みを創る。」ということに拘ってやっていきたいと思っています。通常であれば先進国から世界に通じるようなサービスが普及していくという流れが多いと思いますが、弊社の場合はカンボジア発といった辺境からのサービスであるということ、また日本やベトナムに逆進出いうトリッキーなモデルと戦略で、これからも東南アジアをベースに事業展開をしていきたいと考えています。

特に直近ではベトナム開発拠点においては事業の拡大を行うことに注力し、オフショア機能を持たせてクライアントワークもしていきたいと考えています。

組織としてもコロナウイルスで変わってきつつある働き方や、その上にある生き方の自由や多様性にも応えられる組織づくり、拠点づくりを行なっていこうと計画中です。

今回はお忙しい中、インタビューにご協力頂きありがとうございました!

会社概要

社名:ラストマイルワークス株式会社
代表:小林 雄
事業内容:住宅業界向けCG・VR制作サービス「terior
不動産業界向けインタラクティブコンテンツ制作「terior Digital City
仮想空間共有プラットフォーム「comony」の開発・運営
CG・VR制作関連アウトソーシング業務
オフショア開発・ラボ型開発業務
会社HP:https://lastmile-works.com/

  • この記事を書いた人

東南アジア進出ナビ編集部:松本佳一郎

マレーシアにて日系企業の不動産広告事業立ち上げを行った経験をもとに東南アジア進出・展開の情報を発信。tokonatsu代表。進出に際する事前調査から実務代行まで支援をしています。無料相談から承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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