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ベトナム工場との連携で業界をリード!湯本電機が見据える未来とは?|ベトナム進出企業インタビュー

湯本電機株式会社は「最短納期 1 日」「無料お見積もり2時間以内」とそれまで業界では一般的ではなかった短納期でかつ高品質を実現し、業界に新しい風を吹き込むプラスチック・金属切削加工を専門としている大阪本社の会社です。

製品としては製造装置や検査装置、産業用ロボットのパーツといった物を作り出すための機械部品を作っています。また2018年にはベトナムに工場を設立し、昭和15年創業と歴史が長いながらも常に成長と挑戦を続けています。

今回は代表である湯本様に会社や製品、ベトナム工場や海外進出、補助金やその先の将来について伺ってきました。

〜常にパーフェクトを目指してモノづくりを行う湯本電機とは〜

まず目を引いてしまうのが民間企業・大学・研究機関さんとの取引実績ですよね。

湯本電機株式会社-納品実績

一部抜粋

ありがとうございます。もちろん大手企業さんだけではなく、お問い合わせいただければ基本的にどのような会社様でもお取引させていただいております。

ここまでたくさんの企業さんとお取引させていただけているのも創業以来の実績と知識、経験はもちろんのこと「たとえ1つの部品の発注でも受ける」「納品までのスピードを早くする」ということを徹底してやってきたので、その積み重ねが今に繋がっているのではないかと思っています。

特に意識しているのはお客様は製品を早く作ることができれば、商品を早く売り始めることができるわけですし、研究に使う部品を早く提供することができれば、より研究も捗ります。お客様の要望をしっかりと捉えて、1日でも早く、高い品質の製品を提供することは大切な会社の文化になっています。

まだまだ早くする余地はありますので、Amazonのようにネットで注文すれば翌日にはお届けできることを目指しております。

早い納品にも関わらず良品率も"99.84%"とかなり高いですがその理由はなんでしょうか。

常に「良品率100%を実現する」つまり、パーフェクトを目指してモノづくりを行なっております。製品が完成したら、製造部による一次検査、品質管理部による二次検査、また品質管理部による三次検査のトリプルチェックによって徹底した品質の管理を行なっております。

また梱包も一つ一つ丁寧に行なっています。もし不良が発生した場合は原因と対策をデータベースに蓄積し、全社で共有する事で不良再発阻止を図っていることが、高い品質で提供できる理由になっています。

ですが、未だ100%ではありませんので満足しておりません。

湯本電機が業界をリードしている秘密は他に何がありますでしょうか。

1つに提案力があると思っています。通常、弊社のような会社にはお客様の生の声を聞くことのできる営業担当がいないケースが多いんです。メールやFAXなどで図面が送られてきて、お客さんと会うことなく納品を行なったり、社長がちょこっと営業に行ってきて取ってきた案件をこなすということが多い業界です。

ただ弊社の場合は担当がお客様としっかりとコミュニケーションを取ることによって、新しい素材や加工方法を紹介することができたり、他の事例を活かす機会が増えるので、結果的に製品の性能の向上に貢献することができたり、コストの削減を実現することに繋がっていると思います。

ではどんな方が湯本電機を支えているのでしょうか。

湯本電機-働く人

弊社は平均年齢32歳と若く勢いのある組織です。部門別の在籍の割合では製造部が36%で営業部が42%、品質管理部が12%、総務部が10%ほどを占めております。先ほども申し上げましたが他社と比べても営業部の割合は多い方だと思います。

特に注文を受けてから、作って、検査して、収めるという流れで、バトンを次に回すということが仕事の中心になってくるので、チームワークが非常に大切です。なので弊社で働いている方はチームで動くということが好きだったり、慣れている方が多いですね。

また会社としても(今はコロナウイルス でなかなかできる状況ではないですが)チームワークを高めるためにレクリエーションや旅行、親睦会などの機会も積極的に設けています。

〜ベトナム工場設立のメリット・リスク、また海外進出について〜

湯本電機-ベトナム工場

ベトナム工場設立の経緯や機能について教えてください。

ベトナム工場設立の理由としては安い労働力の確保という訳ではなく、若くて優秀なエンジニアの獲得が大きな理由でした。昨今、日本においては優秀なエンジニアはなかなか採用しにくい現状がありましたので、2018年にホーチミンの南に位置するロンアン省に、会社初となる海外の工場を設立しました。

東南アジアは様々な国がありますがベトナムを選んだ理由としてはタイやマレーシアのように成熟が仕切っておらず、日本とのギャップがいい意味であるというところに魅力を感じ進出を決めました。現地では日本駐在員がマネージャーを務めており、ベトナム工場の役割としては今は日本法人が頂いた案件の製造を担っております。

ベトナム進出(工場設立)のメリットについて教えていただけますか。

やはり進出の理由としても挙げさせていただいた通り、若くて優秀なエンジニアの獲得を行えることが1つ大きなメリットです。日本と比べ若い方の人口の割合が多いので必然的に若いエンジニアも多いです。

またベトナム人は能力が高く、多くの方が日本の工業技術にも興味を持たれていてその上、勤勉で向上心が強いので会社全体にもいい影響があったり、日本の会社で日本人と一緒に働くことに関しても問題がないということもベトナムに進出してよかったなと思う点です。

ただ単にベトナムのエンジニアを確保するということだけであれば日本でベトナム人を雇用するという方法もあったのですが、現地に工場を作ることによって日本で雇用する際も現地で面接ができ、会社の雰囲気をわかっていただけたり、実際に現地で働いてから日本へ転属していただいたり、逆に日本からベトナムに戻る際の受け皿にもなれるので、働き手にとってもメリットがあり双方の人材獲得に好影響が出ていると感じています。

ベトナム進出(工場設立)においての難しさやリスクについて教えていただけますか。

湯本電機-ベトナム工場2

私たちのような製造業者がベトナムで事業を行う上で難しい点については、日本クオリティーや日本的な働き方をわかっているマネージャーをいかに見つけ、育てるかということでしょうか。それがうまくいけば現地での事業はうまく回る可能性も上がるでしょうし、そうでなければ難しいかなという意見を持っております。実際、弊社も過去に日本でベトナム工場の幹部候補を育てたはいいものの、月日が経つにつれて日本に長く居たいという思いが強くなって、戻りたくないというベトナム人もいたりと苦労してきました。

また商習慣の違いなども理解して、会社の仕組みを作らないといけませんね。

リスクについてはやはりベトナムはまだまだこれからの国ではありますが、急速に発展しているのも事実で、給料が上がったり、綺麗なオフィスでデスクワークしたいという価値観も醸成されて行っておりますので、人材の確保が難しくなっていく側面もあります。

海外進出において補助金も活用もされていますが、詳細や申請のポイントなど教えていただけますでしょうか。

今回、申請したのは「ものづくり補助金 グローバル展開型」というものです。コロナ禍で企業はリモートワークに移行していますが、現場で働いている人間にとっては100%リモートワークとはできないのが現実です。

しかしパソコンの前で行う仕事に関してはリモートで行うことはできるので、週5は難しいかもしれないが、週2,3なら、という考えを元に国内、国外問わずにどこからでも生産ができるよう、日本とベトナムの連携を強化することを目的として設備投資やソフトの導入を行う事業を採択していただきました。

申請のポイントとしては導入する理由や導入後の未来のストーリーを伝えることだけでなく、売り上げやコストなど数字的な根拠も揃えて、どれだけしっかりと作り込めるかが大切だと思っています。

関連記事:【知らないと損】海外進出で使える補助金、助成金の一覧【2021年】

ベトナム進出において大切なことや今後、進出する企業に向けてアドバイスをお願いします。

やはり1つは先ほど説明した、ベトナム人のマネージャー候補を見つけ育てあげることが大切だと思っています。

しかしそれでも離職のリスクについては高いと考えていた方がいいと思いますので、なるべく属人的にならないようにタスクを小さく切り分けて、シンプルな仕事にまで落とし込むことも同時に大切だと考えています。

あとは日本人と違ってベトナム人は働いている者同士で給料とかも見せ合うのが普通ですので、不平や不満が出ないような仕組みも必要かなと感じます。

〜湯本電機の今後と、海外進出の計画〜

湯本電機株式会社-ベトナム工場

会社の今後の展望についても教えてください。

私たちが目指していることはより良い部品を供給することで、世界のモノづくりに役立ち、ひいては人類の進化発展に少しでも役立ちたいということです。そのためにはまずは目の前にある様々な課題に対して常に挑戦し、品質、納期、そしてお客様満足度を常にパーフェクトを目指して一歩一歩着実に前進して行きたいと考えています。

また自社のオリジナルの商品や今後必ず伸びるであろうロケットやロボットの産業で実績も出していきたいと考えております。

今後の海外進出について教えてください。

今後はベトナムの工場をより効率的に稼働させていくことや、ミャンマーでの製造の拠点設立、また価格優位性と日本クオリティーを持った上でアメリカとヨーロッパに進出をしたいと考えています。それに加えてベトナム工場はまだ、日本法人でいただいた発注の製造の機能が100%ですので、ベトナムに進出している日本企業さんに対しても短納期、高品質で部品の提供をしていけたらと考えております。

今回はお忙しい中、インタビューにご協力頂きありがとうございました!

会社概要

社名:湯本電機株式会社
代表:湯本秀逸
創業:昭和15年5月5日
社員数:50名
HP:https://www.yumoto.jp/
HP(ベトナム):http://yumotovn.com/vi/

  • この記事を書いた人

東南アジア進出ナビ編集部:松本佳一郎

マレーシアにて日系企業の不動産広告事業立ち上げを行った経験をもとに東南アジア進出・展開の情報を発信。tokonatsu代表。進出に際する事前調査から実務代行まで支援をしています。無料相談から承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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